2018年6月13日水曜日

目次 『「構え」とはなんだ?』(短編 ボクシング小説)


「構え」とはなんだ?
 (かまえとはなんだ?)

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 目次

〈巻末付録〉 ボクシングの構え方

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登場人物

カツオ
 プロ志望の練習生。スピードを信条としたアウトボクサー。
 子供のころから体が小さくて臆病な性格だったが、ボクシング愛では誰にもまけない。
 フルネームは、田中 勝男(たなか かつお)。
 身長 160センチ。ミニマム級。
「今度の試合、がんばってください! オレ、応援に行きます!」


霧山 一拳(きりやま いっけん)
 月尾ジム所属のプロボクサー。実家は空手の道場。
 容姿も性格もサムライ然としており、寡黙(かもく)で生真面目(きまじめ)な性格。当たれば一撃で倒せる右ストレートをもっている。
 だが、六回戦にあがってからは勝つことができず、スランプにおちいっている。
 身長 170センチ。フェザー級。
「おかげで、目が覚めたよ」


俊矢
 プロ志望の練習生。カツオとは同期なのだが、カツオのことを先輩としてうやまっている。
 真面目(まじめ)で謙虚な好青年だが、ひとたびリングにあがると野獣のように荒々しいファイトをする。
 フルネームは、山木 俊矢(やまき としや)。
 身長 169センチ。フェザー級。
「『おれも早くあのリングに立ちたい』って、そう思いました」


滝本 陽介(たきもと ようすけ)
 月尾ジムのトレーナー。いつも大きな声をはりあげている。
 見た目は強面(こわもて)だがボクシングの指導は理論的。
 カツオと霧山一拳の指導を担当。


月尾 敬太郎(つきお けいたろう)
 月尾ジムの会長。昔かたぎの人情味あふれる人物。
 俊矢の指導を担当。


 六回戦ボクサーの霧山一拳は、試合に連敗し、スランプにおちいっていた。
 カツオは霧山の弟弟子(おとうとでし)として、なんとか力になれないものかと思い悩んでいた。

 そんな状況のなか、否定の連鎖から抜けだせずに苦しむ霧山に、トレーナーの滝本は厳しい態度で指摘する。
「いまのおまえには『構え』がないんだ」

 滝本、霧山、カツオの3人は「構えの意味」について語り合い、それぞれの主張をぶつけ合うのだった。
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本作『「構え」とはなんだ?』における著作の権利は本条克明に帰属しています。
©Katsuaki Honjo 2018